「永遠の恋」に落ちる香りの選び方
新しいフレグランス選ぶには、単なる好みだけでなく、科学的知識が必要です。自分にぴったりの香りを見つける方法と、香りの魅力を存分に引きだすための方法をお教えします。
自分のシグネチャーとなる香り。そんなフレグランスを見つけるには、単なる好みだけでなく、科学的知識が必要です。自分にぴったりの香りを見つける方法と、香りの魅力を存分に引きだすための方法をお教えします。
指紋がそうであるように、人は皆、それぞれに異なる本来の匂いを持っています。同じ香水であっても、つける人が異なれば違う香りになるのはこのためです。そして自分にぴったりのフレグランスをまとったとき、その香りは自分の一部のように感じられます。そんな理想のフレグランスは、どうすれば見つけられるでしょうか。それには化学反応を理解する必要があります。
香りは、紛れもない力を持っています。記憶を呼び起こし、気分を高め、その人らしさを鮮やかに表現します。自分にぴったりのフレグランスを見つけるのは、時に難しいものです。けれど、自分に合った香りがもたらす喜びは、香りを試し、テストして、何が自分に合っているのか探しだすだけの価値が十分にあります。
フレグランスは、つける人に合わせて香りが変化することを覚えておきましょう。友人の新しい香水が素敵だからといって、自分の肌に使用した時に同じ効果を発揮するとは限りません。逆もまた然りです。理想のフレグランスを見つけるための鍵は、自分の肌と香りのノートの間で起きる化学反応を見極めること。肌の酸度や本来の匂いを考慮することで、自分にぴったりな香りと、それがもたらす唯一無二の体験が手に入ります。
香りのノートとは
自分に合ったフレグランスを見つけるには、まず香りのノートについて知りましょう。香りは複数の層が合わさることで表現され、この層はトップノート、ミドルノート、ベースノートと呼ばれます。
トップノートは、香水をつけた時に最初に感じる香りで、フレグランスの第一印象を決定づけます。多くは爽やかで軽い香りで、揮発しやすいのが特徴です。ミドルノートはフレグランスの中心となる香り。フレグランスをつけてから10~15分経過し、トップノートの強さが薄れてきた頃にミドルノートの香りが現れます。ミドルノートは多くにフローラル系の香りが使用されています。ミドルノートが薄れた後、肌に余韻を残すのがベースノートです。ベースノートは3つの中でも長く持続し、バニラやムスクなど、リッチなウッディー系の香りがよく用いられます。
香調について
次に、自分に合った香調を特定し、フレグランスを絞り込みましょう。香りには何千という種類があります。探し始める前に、自分がどんなタイプの香りを求めているのか知ることが手がかりとなります。
香りは大きく6つの香調に分けられます。中でもよく知られているのがフレッシュ、フローラル、ウッディー、アンバーの4つ。リチュアルズのアイコニック コレクションのオードパルファムはこのいずれかに属します。その他の香調に、アロマティックとフルーティーがあります。
- フローラル系は、フラワーフレグランスのグループ。爽やかでセンシュアル、パウダリーで花びらのように繊細な香りです。ウィメンズフレグランスに多く使用されている香りの1つです。 フレッシュ系は、多くがシトラスベースです。ベルガモット、マンダリン、オレンジ、レモン、ライムなどのエッセンスが使用されており、気分を明るく、軽やかにリフレッシュさせてくれます。
- ウッディー系は、リッチでアーシー、ぬくもりのあるウッドの香りで、長く持続するのが特徴。メンズフレグランスに使用されるのが一般的でしたが、近年はウィメンズフレグランスでも人気が高まっています。
- アンバー系は、ぬくもりのあるセンシュアルな香り。官能的なバニラやバームに代表されるこのタイプは、強さと柔らかさを同時に表現する魅惑的な香りです。
- アロマティック系は、ハーブやスパイスの香りのグループです。代表的なものとして、セージ、ローズマリー、タイム、ミント、ラベンダーが挙げられ、鮮烈なアロマとエネルギーを感じる香りが特徴です。
- フルーティー系は、爽やかで遊び心がある香り。ラズベリーやストロベリーのような赤い果物から、マンゴーやグアバなどのトロピカルフルーツまで、フルーツを使用した多彩な香りのパレットで構成されています。
香りのレイヤリング
世界にたった1つ、自分の好みにぴったりの香りを作りたいなら、フレグランスを重ねづけしてみましょう。トライ&エラーが必要ですが、それによりぴったりのコンビネーションが見つかるはず。「香りをまとうのに、正しい方法も間違った方法もありません。唯一大切なことは、その香りがあなたの心を動かすものであるということです」と、リチュアルズのフレグランス、レクラの調香を手掛けたファブリス・ペルグランは述べています。変幻自在なこのフレグランスは、香りのレイヤリングが初めての方にもおすすめです。ウッディーでムスキーな香りは、他のどんな香りにも調和するよう考案されています。
フレグランスを試す時のポイント
自分の求めるフレグランスの香調がわかったら、ここからはお楽しみのパート。フレグランスを実際にまとってみましょう。香水を試す際に覚えておきたいポイントをご紹介します。
1. 自分の肌につけて試す
香りとは、その人だけのもの。自分の肌で、できれば他の香水を付けていない状態で試しましょう。香りのエッセンスが引き出されるよう、手首など体温を感じる場所につけて試します。
2.10分待つ
ミドルノートに当たる香りのエッセンスが十分に引き出されるまで、約10分待ちましょう。その日を通して長く楽しめるのが、この香りです。フレグランスを買う前に、ショップで自分の肌にスプレーしてみましょう。いったんその場を離れ、他の用事を済ませた後に、香りが好みのものか否かを判断するのがおすすめです。
3.ショッピングは夜がおすすめ
嗅覚は1日を通して、徐々に強まります。フレグランスはショップが閉まる直前の時間に試すのがおすすめです。
4.一度に試すのは3つまで
嗅覚は限度を超えると、香りを区別できなくなります。一度に試すフレグランスは3つまでとしましょう。どうしても多く試したい場合は、コーヒー豆の香りを嗅いだり、外で新鮮な空気を吸ったりして嗅覚をリセットしてください。
理想の香りを持続させるコツ
自分にぴったりのフレグランスを見つけたら、1日中その香りを楽しみたいもの。香りを持続させる3つのコツをお教えします。
1.脈打つ所につける
体の中で、鼓動がわかる部分にスプレーしましょう。脈のある箇所は肌の近くに動脈があるため温まりやすく、香りが拡散しやすくなります。手首、肘の内側、膝の裏、首、胸などがその例です。
2.シャワーや入浴の後に付ける
シャワーや入浴の後は毛穴が開いているため、香りが効果的に拡散されます。香りの魅力を存分に楽しみたい時は、お風呂上がりに。
3.適切な距離からスプレーする
フレグランスボトルは肌から15~20cmほど離れた場所からスプレーします。そうるすことで、より広い範囲にフレグランスをつけられます。香りが肌に完全になじむのを待ってから服を着ると良いでしょう。
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